この本について
アイルランドの民謡が長いのは、それがもともと、物語を語るメディアであったため。文字に頼らず、口承を旨としてきたケルトの末裔たちにとっては、歌もまた物語の一種なのだ。歌を通してアイルランドの語りに興味を抱いた著者は、緑の島の各地を訪ね、語り部や主婦、俳優、ミュージシャン、映画監督など様々な人に出会う。笑い話や妖精譚、運命と戦う美女の神話などから浮かび上がる、アイルランドの民衆史。それらを語る人々の、口承文学への熱い思い...。「妖精の国」の真実の「心」を、時にユーモアを、時に心あたたまるエピソードを交えて伝える好著。
読書ステータス
読了
1人