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日本語の「大疑問」 (講談社プラスアルファ新書)

日本語の「大疑問」 (講談社プラスアルファ新書)

池上 彰

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この本について

言葉には日本人の数ほど不思議と面白さがある!!言葉で正しく伝えることは意外とむずかしい。誰にでもわかりやすく伝えることを第一とする、放送現場から日本語表現の問題点を考える。

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レビュー

あっぷるすーぷ
あっぷるすーぷ
2015年10月読了
日本語について、疑問だと感じていたことを池上彰さんがスパッと解説!
漢字は感字?!ってその通りだー!
「考えたいと思います。」思いますなんてなくても通じるじゃん。何で?のような疑問を奥ゆかしさという側面で片付けたりせず、各国の英語などとも比較したりしていた。
敬語は形式的なものを目的とした仕事のために使うのではない。敬語の使い方が上手な人は、人間関係に気配りできる人であり、その人が社会人としての常識を持っているかどうかの尺度に用いられるってところが納得。日本語の意味の曖昧さが気になるところではあるのは他国からもずっと言われてきたことで、過去に二度漢字は廃止してひらがなだけにするか、英語にする、フランス語に近いからフランス語にするかの運動もあったと知って驚いた。助詞のおかげでなんとか微妙なニュアンスも変えられているんだと。結局、その曖昧さはあるけど、日本語のおかげでI love you. のような表現に幅が持たせられるし、同じ言葉でも読み方を変えることで九九が覚えやすくなったり、大学教育を日本語(母国語)で受けられたりできる、という長所もわかった。間違った言葉の使われ方が大衆派によって定着していく今、池上彰さんは、言葉は生きているから変化するものだ。言葉の省略や誤用がやがて社会の多数派になって定着する。ただ、言葉の合理的な変化は認めるができれば伝統を尊重し、論理的な間違いは指摘しながら美しい日本語を残す努力をしていきたいと考えている。言葉の変化が良い方向に進むように、私ももっと日本語のルーツを辿ったり、意味を考えて使ったり、他国の言語に触れたりしていく必要があると考える。本当に良書でした。

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