この本について
横浜の弁護士・添野のもと、臼井あさぎという女性が相談に訪れた。15年前、駅で自分のスカートの中を盗撮した犯人が判ったので訴えたいという。添野は当時は盗撮を犯罪とする法律もなかった、とあきらめるように諭して彼女を帰す。それから3週間後女性が痴漢の腕を掴みあげ、犯人が大怪我をするという事件が!過剰防衛とされ、警察に勾留された女性は添野を弁護人に選任する。被害者はなんと臼井あさぎであり、その後事件は意外な展開をみせる...。島田荘司選、ベテラン新人発掘プロジェクト受賞作。