レビュー

zooko012
2012年2月読了
谷川浩司27歳の自叙伝である。お寺に生まれ、灘高・東大卒の将棋の強い兄と切磋琢磨して将棋の腕を磨き、奨励会を経て、最年少名人に・・・。嫌みなほど、スクスクの人生であるが(もちろんその後羽生らチャイルドブランドに襲いかかられるが)、受ける印象は悪くない。本当に「まっすぐな王道を行く人」だと思う。子どもの頃、負けると駒をガリガリ噛んでいたとか、実は目立ちたがりで歌手になりたいとか、失恋のエピソードなどが楽しい。それらの点を含めて、「紳士」である。