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九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 -City of Darkness-

九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 -City of Darkness-

吉田 一郎

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この本について

“City of Darkness”こと九龍城は、大都市香港の中心に紛れもなく存在した。この高層スラムには、33,000もの人々が住んでいた。九龍城はどのように生まれたのか?これほど多くの人々が、これほど過酷な環境で生活できたのはなぜだったのか?取り壊しを前に、2人のカメラマンが4年間をかけて九龍城の住人たちに取材をし、仕事をする姿や部屋でくつろぐ様子をカメラに収めた。320枚の写真に32人へのインタビュー、さらにその歴史を収めた本書は、もはや存在しないこの特異なコミュニティを浮き彫りにした、比類なきドキュメンタリーである。

みんなの評価

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レビュー

ぼんぼん
ぼんぼん
2009年12月読了
やっと買ったー!やっと読んだー!!
読んでいる最中も、読み終わった今も、興奮とクラクラめまいがおさまらない。
 
かつて香港に存在した、九龍城砦に住む人々の写真集+ルポ。
よく見るとツナギ目がめちゃくちゃだったり、
各階の高さすら揃ってないような巨大高層スラム群の遠景を見るだけで、
得体の知れないパワーというか、
圧倒的な存在感に恐怖すら覚えてしまった。
 
法律がない、管理もされない世界ってすごいな
本当にこのドミノタワーに3万人もの人が住み、暮らしてたなんて信じられない。
どの写真を見ても、どの文章を読んでも、出てくる感想は
混沌 カオス 無秩序 たくましさ。
でもページを繰っていくうちに、このカオス世界が実感を伴ってきたというか。
においとか湿気とか人の息づかいとか笑い声とか、そういうものが写真や行間のひとつひとつから立ち上がってくるような錯覚に陥りました。
 
図太く逞しく生きる人間という存在が、とても好ましく感じられる写真集でした。
ページから放射するエネルギーにやられます。

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