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老人力 全一冊 (ちくま文庫)

老人力 全一冊 (ちくま文庫)

赤瀬川 原平

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1件のレビュー

この本について

老人力とは何か?物忘れ、繰り言、ため息等、従来ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜むとされる未知の力。20世紀末に発見され、日本中に賞賛と感動と勘違いを巻きおこし、国民を脱力させた恐るべき力。あの笑えて深い名著が正続2冊あわせて文庫に。

みんなの評価

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レビュー

taka_aki
taka_aki
2009年3月読了
思わずクスリとしてしまうところが盛りだくさん。

どうしても「老い」ってネガティブな感じに捉えてしまいがちですが、これを読んで「老いる」のは自然のことなんだ、むしろ、地下が蓄えられているんだ!と思った次第。

・モーロクしたとか、あいつもだいぶボケたとかいうんだけど、そういう言葉の代わりに、「あいつもかなり老人力がついてきたな」というふうにいうのである。
・物忘れ・イズ・ビューティフル
・老人力の特徴としては物を忘れる、体力を弱める、足どりをおぼつかなくさせる、よだれを垂らす、視力のソフトフォーカス、あるいは目の前の物の二重視、物語りの繰り返し、…
・最近のパソコンとかインターネットとか、ああいう社会的な道具は非常にコセコセしていますね。
・でも、面白いことに、限界がわかってからのほうが、かえって自分のやりたいことができるようになったりするんです。…
・すべてを水に流せないコンピューター
・いわゆる偏差値がどうのとか、就職がどうのとか、就職もしないうちから予測してシラけている。
・革命的楽観主義
・老人力のソムリエ「この方の老人力は、いわば、くさやの匂いの底にある、洗いたてのほうれん草が、最後の雫を切った先の、右に曲がって三軒目の、格子戸の引手のところの、さびた感触に潜む時計の針みたいに…」
・老人力は田舎力
・初渚 ふみて齢を 愛しけり

って、この方、トマソンの人だったんだー。

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