この本について
つねに疑うこと、「疑問」を発することから始まるのが、哲学だ。仕事に就かない若者、自殺志願者、ワーカホリック、「援交」少女...。いまの社会は、そういった人たちを「異常」と追いやり、疎外してきた。そして、「異常」な人が出るのは、社会の「異常」のせいと決めつけた。困ったことに、いまの私たちには、人生の難問題を一緒になって考えてくれる相手がいない。自分の頭だけで考えるから、自分を責めつづけるのではないだろうか。そこで、思い起こしてほしいのが、偉大な人生の先輩でもある、あの哲学者たちだ。彼らなら、簡単に片づけたりはしない。徹底的に「良識」を疑い、新たな解決法を示唆してくれるにちがいない。
読書ステータス
読了
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