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田村はまだか

田村はまだか

朝倉 かすみ

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1件のレビュー

この本について

深夜のバー。小学校クラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。大雪で列車が遅れ、クラス会に間に合わなかった「田村」を待つ。待ちながら各人の脳裏に浮かぶのは、過去に触れ合った印象深き人物たち。今の自分がこうなったのは、誰の影響なのだろう―。それにつけても田村はまだか?来いよ、田村。人生にあきらめを覚え始めた世代のある一夜を、軽快な文体で描きながらも、ラストには怒涛の感動が待ち受ける傑作。

みんなの評価

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レビュー

ぼんぼん
ぼんぼん
2010年5月読了
どうせ死ぬから、今、生きてるんじゃないのか。
全力で走れよ、きみ。
 
同窓会に参加するはずだった「田村」を待つ五人の男女+バーのマスターのお話。
「田村」を待つ間、そこに集まったそえぞれの人生が語られる。
 
ずっとタイトルが気になっていたのだけれど、読んでよかったです。泣いた。
『陰日向に咲く』の読後感を少し思い出しました。
 
一筋縄ではいかない人生。
うまくいかないことも、歯がゆさも、出会いも別れも噛みしめた一人一人が語る言葉が、
中村理香のセリフじゃないけど、色鮮やかなきれいな花みたいに見えました。
これが希望ってものかも。
 
肝腎の田村の行方はちょっと衝撃的なのだけど、
この衝撃的デキゴトが田村の名言の意味を教えてくれて、
切ないような、あったかいような、、、涙ほろり。

読書ステータス

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