この本について
グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込む、あるいはニューヨークやロンドンの知的専門職が、早朝のギャラリートークに参加するのは、こけおどしの教養を身につけるためではありません。彼らは極めて功利的な目的で「美意識」を鍛えているのです。なぜなら、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない、ということをよくわかっているからです。 では、そのように考える具体的な理由はなんなのでしょうか? (本文より) 目次 第1章論理的・理性的な情報処理スキルの限界 第2章巨大な「自己実現欲求の市場」の登場 第3章システムの変化が早すぎる世界 第4章脳科学と美意識 第5章受験エリートと美意識 第6章美のモノサシ 第7章どう「美意識」を鍛えるか?