この本について
第二次大戦下のイギリスで現地調査をするため、過去へとタイムトラベルしたオックスフォード大学の史学生三人―マイク、ポリー、メロピーは、未来に帰還するための降下点が使えないことを知り、べつの降下点を探そうとしていた。だが、新たな問題も発覚した。ポリーがすでに過去に来ていたため、その時点までに未来に帰還できないとたいへんなことになる。史学生が危機に陥ったときには救出しにくるはずのダンワージー教授、万一のときは助けにいくとポリーに約束したコリンは、はたしてやってくるのか...前作とともにヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞した二部作、ついに完結。
みんなの評価
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レビュー

タイムトラベルもの。大学の史学生が過去に訪れトラブルに巻き込まれるシリーズの一冊。ブラックアウトの解決編。物見遊山気分で過去へ来た学生達が突然のトラブルに右往左往する様子が描かれている。ロンドン大空襲を中心とした時代が舞台。その時代の人々が親切にしてくれるのに、彼らの自分勝手振りは目に余る。とは言え、こうした危機にあってはそれも致し方無いのだろうか。最後には、上から目線で気遣っていると思っていた友達の方が周りのことを考えていたと言う事実が明らかになるが、そんなこと随分前からわかるだろうと言いたくなってしまう。まったく、じれったい学生達ではある。もう少し互いを信じて協力出来ないものかと思うが、現実に照らし合わせると、難しいのかもしれない。3冊目で完結編のこの巻では怒涛の解決だが、最初の方では複数のストーリーが同時に進行し、あのエピソードは確かあの辺りにあったなと思っても、なかなか探すのが大変だ。とにかく、次はどうなるのかと楽しませてくれた。
読書ステータス
読了
2人