この本について
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レビュー

動機は妻を救うため。それで解決を見るはずだった。しかし、一転事件は渾沌に陥る。
梶が妻を殺してから自首をするまでに「空白の二日間」があったのだ。
その間にいったい梶は何をしていたのか。「空白の二日間」について黙秘を続ける梶。
そんな梶の背景を探ろうと、
梶の物語を引き出そうとする捜査官、誰かのために生きる事を忘れた検察官、疑惑を投げかける記者、落ちぶれた弁護士、アルツハイマー病の父を持つ判事、そして定年間近の刑務官。
それぞれの登場人物がタスキを繋ぐように一人の男の人生を見守っていく。
妻も子も失い絆が無いはずの彼は、いったい何を守ろうとしているのか。
仕事の最盛期を越えて50代が迫った登場人物達が、いったい自分は何のために、誰のために生きているのか。
登場人物達が「無私の目」をする梶の心理に惹かれ自分の人生と重ね回想していく物語。
この物語には、現代日本人が抱える問題が内在している。
仕事での出世に躍起になり駆け上がって来た。
しかし、ふと己の人生を振り返った時に平坦な道のりをたんたんと歩みながらも、
いつか変化の時は訪れる
濃淡の無さに絶望し、
家族の絆は希薄になり、
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