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失敗学のすすめ (講談社文庫)

失敗学のすすめ (講談社文庫)

畑村 洋太郎

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taka_aki
taka_aki
2007年8月読了
実際の失敗(事故)の例をもって、具体的に失敗の起きるプロセスが説明されており、なかなか興味深かったです。

アメリカのタコマ橋崩落、雪印の一連の不祥事、JCOの臨界事故、六ヶ所村核燃料再処理工場における不始末、航空母艦大鳳の爆発、三井三池炭鉱事故(http://shippai.jst.go.jp/fkd/Detail?fn=0&id=CA0000611)そして、著者の方自身が実験中にあった、命を落としかけた失敗。ホント身につまされる話ばかりです。

どうしても、失敗って、隠したいと思ってしまうし、控えめに伝えてしまおう、なんてバイアスが掛かってしまう訳で。実は、それがさらなる失敗の連鎖を生んでしまったりしてしまうと。

また、失敗は得てして美談とされたりしてしまう、「失敗は神話化しやすい」って性質もなるほどと。戦艦大和なんて最たるものだそうで。

一方で、失敗を肯定し、失敗と向き合って行こうと言う取り組みがあるのも事実。日本企業は総じて苦手みたいですけど。

マニュアルのみに依存すること無く、物事の本質を理解して取り組んで行くこと。エンジニアとしても非常に大切なことだと思います。

あと、そうだよなーと思った一節。

「まさかこんなことが起こるとは思わなかった」ではなくて「あり得ることとは知っていたが、まったく考えていなかった」でしょ。

確かに。

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