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1939年(昭和14年)刊のバルカン諸国事情。著者は元外交官、当時衆院議員で、後(1947年)の首相、芦田均。
トルコ、ルーマニア、ギリシャ、ブルガリア、ユーゴスラビア、アルバニアの6カ国の自然、民族、政治、経済等を描く。
当時のバルカン各国の外交政策が、台頭するドイツ、イタリアを含む列強の政策に翻弄されていたこと、各国とも議会政治が未熟で不安定な独裁的政治が行われていたこと等がよく理解できる。
さらに、結局ユーゴスラビアを分解させてしまう民族対立が建国時からの問題であったこと等、現在も尾を引くバルカンの民族問題が既に当時から大きな課題であったことも分かる。
現在のバルカン事情を理解するにも役に立つ、興味深い一冊である。
トルコ、ルーマニア、ギリシャ、ブルガリア、ユーゴスラビア、アルバニアの6カ国の自然、民族、政治、経済等を描く。
当時のバルカン各国の外交政策が、台頭するドイツ、イタリアを含む列強の政策に翻弄されていたこと、各国とも議会政治が未熟で不安定な独裁的政治が行われていたこと等がよく理解できる。
さらに、結局ユーゴスラビアを分解させてしまう民族対立が建国時からの問題であったこと等、現在も尾を引くバルカンの民族問題が既に当時から大きな課題であったことも分かる。
現在のバルカン事情を理解するにも役に立つ、興味深い一冊である。
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