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食べてはいけない! [地球のカタチ] (地球のカタチ)

食べてはいけない! [地球のカタチ] (地球のカタチ)

森枝 卓士

この本の所有者

1人が登録
1,474回参照
2008年2月9日に更新

書籍情報

ページ数:
164ページ
参照数:
1,474回
登録日:
2008/02/06
更新日:
2008/02/09
所有者:
taka_aki taka_akiさん

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📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
食のタブーをいろんな角度から考察した一冊。

宗教上の理由と言うのが結構多いと思われがちですが、実は、生態系、体質の違い、土地の事情なんてのも結構関与しているみたいですね。

イスラム教における豚なんてのは有名な話。それに対してキリスト教徒は豚を食べることでイスラム教との峻別をしようとしたなんてくだりは、へーとかなりながら読みました。

タイの上座部仏教の僧侶は午前中しか食事をしないそうで。ブッダがそうだったからと言うのが理由。

信州の伊那谷ではカイコなどの昆虫が普通に食べられるようになったのには、そこに住む人々の考え方において、虫自体も普通に食糧の一つだと考えられていたこと。考えてみればタンパク源であることに違いは無いんですよね。

日本で言えば、よく議論の俎上に登るのは鯨。個人的には、絶滅の危険を冒さない限り食べていいんじゃないのかなーと。そもそも、なんで鯨だけ?って思ってしまいますが。

あと、興味深かったのはインドのジャイナ教、ニンニク、玉ねぎなどは食べないが、ジャガイモ、穀物は食べる。これはなぜか?

ニンニクやタマネギは個体=食べるところになっているので、食べると、その植物を殺してしまうと考えるから。ジャガイモとかなら一つとってもまあ大丈夫ってことで。はへー。

生物と無生物のあいだが引用されてまして、まあ、私が食べたもの、すなわちそれが私なのだ。ってことなんですなー。奥深いです。以下は引用:

どのくらいの深さまで、かような実感があるかはともかく、口に入れても良いと思うもの、思わないものという嗜好、あるいは文化の判断の後には、その口に入れたものが自分自身に、あるいは自分の一部になるという実感から、さまざまな意識が、文化が出発しているのではないかと、そんなことを感じるのだ。

食べることってホント奥が深いなーと。

読書履歴

2008/02/08 164ページ

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