メニュー
インクス流!―驚異のプロセス・テクノロジーのすべて

インクス流!―驚異のプロセス・テクノロジーのすべて

この本の所有者

(4.0)
1人が登録
473回参照
2007年11月19日に更新

書籍情報

ページ数:
193ページ
参照数:
473回
登録日:
2007/11/11
更新日:
2007/11/19
所有者:
taka_aki taka_akiさん

この本を共有する

内容紹介

あらゆる工程は短縮できる!45日かかっていた金型製作工程を、わずか45時間に短縮。「インクス流」は、さらに速さを目指す。インクスが、「モノ作り」を変える。
Google プレビュー 書籍情報提供: Google Books
Google Booksで見る

📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
最近では、どう言った経緯でこの本を読んだのか?ってこと自体、忘れてしまっています。。

こちら、金型制作工程を45日から45時間まで短縮した会社、インクス社の社長による著書です。24倍のスピード。ほへー。

三次元CAD(Computer Aided Design)が出始めた頃から、金型の制作工程に劇的な変化が起こりうると見出したのが、そもそものきっかけだそうで。この辺り、先進的に取り入れていたのは、日本ではなくアメリカのクライスラーだったそうです。

全般的に「いかにプロセスを改革して、劇的に納期を縮めるか?」と言った点に焦点を置いており、それはそれで非常に興味深いのですが、それ以外にも、所々で「おっ!?」と思わせる描写があったり。

「私は当時、『できません、とは言いません』という格言を創作し、自らに課していた。そう答える以外にない。とてつもない試練が待っていることは覚悟の上である。」

この後でも述べられているんですけど、大抵の場合、”できない”と言っているのは、「時間が足りないから、コストがかかるから」なんですよね。。

そして、金型職人の技を分析するシーン。

職人「よし、これで、しっくりいった」
著者「『しっくり』って、何ですか?」
(略)
著者「じゃ、石井さん(職人さん)、しっくりって三ミクロンなんですね」

ひゃー、って感じです。そもそも、こう言ったプロセス改革の影には、「これまで人が頭と体使ってやっていたことを、自動化しちゃおう」ってことがあって、この場合でも、職人の技すらもマニュアル化してしまっているのです。置き換えられる方はたまったもんじゃないでしょうけど。。

ちなみに、インクスの信条は「熟練させない。判断させない。やる気を起こさせない」です。ここまで徹底しないと、ってのには同意です。

これは、自動車部品や携帯電話の世界での話、でも、考えてみれば、それはそこだけの世界の話じゃないです。この本の後半でも触れられているように、蒸気機関による産業革命、コンピュータによるIT革命、と来たのであれば、今はいわゆる「職人」的な仕事とも言える、IT産業だって、近い将来自動化されても何らおかしいことないのです。

はてさて、そう言う時代が来た時、自分は何をしていることやら。料理人?

あと、ナレッジマネジメントの権威、野中郁次郎先生と「暗黙知」について、会話しているシーンも興味深かったです。

最後にメモがてら、

知的産業革命後に、「モノ」に代わって、価値を持つものは、「知」である。「知」とは、人類に「楽(がく)」を与えるもの。「楽だ」、「楽しい」、脳がそう感じるものに、人類は金を払う。対価を払う、すなわち価値。

自分は「楽」を与えているのかなぁ。

読書履歴

2007/11/19 193ページ
2007/11/19 110ページ
2007/11/19 88ページ
2007/11/18 8ページ
2007/11/18 2ページ

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「インクス流!―驚異のプロセス・テクノロジーのすべて」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました

74.7%
畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)

畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)

畑村 洋太郎

なぜ「わからない」のか、どうすれば「わかる」のか。『失敗学』『直観でわかる数学』の著者によるまったく新しい知的生産の技術。

6人 4
73.8%
アイデア×アイデア

アイデア×アイデア

田口 元

ふだん見逃してしまうような「おもしさ」を一歩踏み込んで考えること。それが新しい発想を得る一番のコツ。

1人 4
73.6%
サービスを超える瞬間 実例・実践編

サービスを超える瞬間 実例・実践編

高野 登

仕事だけでなく、家族、友人、恋人など...人と接するときに役立つ「心のありよう」。多くの人に感動を与えたベストセラー『リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間』の著者・高野登氏が共感するホス...

1人 4
73.4%
アイデアのつくり方

アイデアのつくり方

ジェームス W.ヤング

アイデアはどうしたら手に入るか―― その解答がここにある! アメリカの超ロングセラーが明かす究極の発想術。 60分で読めるけれど一生あなたを離さない本。“アイデアをどうやって手に入れるか”という質問へ...

36人 3.6
73%
STUDY HACKS!

STUDY HACKS!

小山 龍介

ビジネスマンの学習生産性を、楽しみながら画期的に向上させるハック集。資格試験から、語学学習、MBA取得まで若手ビジネスマンが身につけておきたい学習ノウハウを網羅する。

9人 4.3
72.6%
創造学のすすめ

創造学のすすめ

畑村 洋太郎

「やってみたら企画案の質も上がり、スピードも30倍になった」などの声続々!創造力が飛躍的にアップするアウトプット型創造法。

1人 4
71.8%
ナレッジエンタ読本3 すごい駅! (ナレッジエンタ読本 3)

ナレッジエンタ読本3 すごい駅! (ナレッジエンタ読本 3)

横見浩彦(JR・私鉄全線全駅下車達成者)×牛山隆信(秘境駅訪問家)

1人 4
taka_aki
taka_aki Lv.305

最近では、どう言った経緯でこの本を読んだのか?ってこと自体、忘れてしまっています。。

こちら、金型制作工程を45日から45時間まで短縮した会社、インクス社の社長による著書です。24倍のスピード。ほへー。

三次元CAD(Computer Aided Design)が出始めた頃から、金型の制作工程に劇的な変化が起こりうると見出したのが、そもそものきっかけだそうで。この辺り、先進的に取り入れていたのは、日本ではなくアメリカのクライスラーだったそうです。

全般的に「いかにプロセスを改革して、劇的に納期を縮めるか?」と言った点に焦点を置いており、それはそれで非常に興味深いのですが、それ以外にも、所々で「おっ!?」と思わせる描写があったり。

「私は当時、『できません、とは言いません』という格言を創作し、自らに課していた。そう答える以外にない。とてつもない試練が待っていることは覚悟の上である。」

この後でも述べられているんですけど、大抵の場合、”できない”と言っているのは、「時間が足りないから、コストがかかるから」なんですよね。。

そして、金型職人の技を分析するシーン。

職人「よし、これで、しっくりいった」
著者「『しっくり』って、何ですか?」
(略)
著者「じゃ、石井さん(職人さん)、しっくりって三ミクロンなんですね」

ひゃー、って感じです。そもそも、こう言ったプロセス改革の影には、「これまで人が頭と体使ってやっていたことを、自動化しちゃおう」ってことがあって、この場合でも、職人の技すらもマニュアル化してしまっているのです。置き換えられる方はたまったもんじゃないでしょうけど。。

ちなみに、インクスの信条は「熟練させない。判断させない。やる気を起こさせない」です。ここまで徹底しないと、ってのには同意です。

これは、自動車部品や携帯電話の世界での話、でも、考えてみれば、それはそこだけの世界の話じゃないです。この本の後半でも触れられているように、蒸気機関による産業革命、コンピュータによるIT革命、と来たのであれば、今はいわゆる「職人」的な仕事とも言える、IT産業だって、近い将来自動化されても何らおかしいことないのです。

はてさて、そう言う時代が来た時、自分は何をしていることやら。料理人?

あと、ナレッジマネジメントの権威、野中郁次郎先生と「暗黙知」について、会話しているシーンも興味深かったです。

最後にメモがてら、

知的産業革命後に、「モノ」に代わって、価値を持つものは、「知」である。「知」とは、人類に「楽(がく)」を与えるもの。「楽だ」、「楽しい」、脳がそう感じるものに、人類は金を払う。対価を払う、すなわち価値。

自分は「楽」を与えているのかなぁ。

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します