📝 レビュー (Yooさんのレビュー)
評価:
4/5
レビュー:
林望先生訳源氏物語の第10巻、最終巻。浮舟、蜻蛉、手習、夢浮橋を収録。薫のことをありがたく思いながらも匂宮の情熱に惹かれて板挟みに悩む浮舟。その名は匂宮に乗せられた小舟から。浮舟の失踪に対する匂宮、薫の反応を記した蜻蛉。巻名は薫が浮舟を詠んだ和歌から。びっくり仰天、浮舟のその後を記す手習。巻名は浮舟が出家を遂げたあとにする手習。噂を聞きつけた薫の対応を描く夢浮橋。と、これで宇治十帖というか源氏物語が終焉を迎えるのだが、なんとも中途半端な感じを拭えない。紫式部は、これで書きたいことを書き終えたのだろうか。情熱だけで誠意のない匂宮、誠意はあっても真剣さの足りない薫、他人に対する思いやりに欠ける中の君、横川の僧都の家族にべったり頼りながらも誠意の欠片もない浮舟と、どうも感心しない人たちばかりな気がする。宇治十帖はスーパースターではなく普通の人を描きたかったのだとか聞いたことがある。確かに普通の人は様々生じる事態に適切に対応することはできず、むしろ体面を繕うことに汲々として事態を悪化させるということもあり、そうした成り行きにじれったい思いをさせるというのが狙いなのか。
読書履歴
2026/03/07
398ページ
夢浮橋読了。そ、そこで終わるか!
2026/03/05
367ページ
手習読了。あぁじれったい
2026/03/01
243ページ
蜻蛉読了。真剣に探すとかしないのかな
2026/02/27
141ページ
浮舟読了。あぁ、ハッキリしてくれ
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