📝 レビュー (Yooさんのレビュー)
評価:
4/5
レビュー:
源氏物語の第3巻。澪標、蓬生、関屋、絵合、松風、薄雲、朝顔、少女、玉鬘が収録されている。須磨、明石への流謫からの復帰に始まり、内大臣、太政大臣と出世していく。嵯峨の御堂、桂の院、二条の院の東の院、六条の院と建物を作りすぎだろうと思うが、これも光源氏の権勢を示す一つなのだろう。その六条の院は源融の河原院を連想させ、源融モデル説オシとしてはふむふむと読んだ。それにしても、六条御息所の娘の斎宮を養女にするのは良いが、彼女への思いを口にするとか、朝顔の君には拒絶しにくいような状況で暗に交際を迫るとか、女癖の悪さは健在である。蓬生では蓬が生える荒廃した邸から末摘花を回収し、玉鬘では夕顔の忘形見を回収するのだが、玉鬘にも手を出すのではと要らぬ心配をしてしまった。澪標では、他の位の高い姫君に引け目を感じている明石の上が偶然居合わせた住吉詣で源氏の権勢を見せつけられて読む歌が印象的だ。娘を紫の上に預けるという決断を経て六条の院に入った彼女を応援したくなる。
読書履歴
2025/05/11
361ページ
2025/05/10
330ページ
玉鬘読了。よくぞ逃れて来た
2025/05/05
278ページ
少女読了。雲居雁への思いが遂げられぬとすぐに惟光の娘に手を出そうとするとは、蛙の子は蛙か
2025/05/01
214ページ
朝顔読了。噂にまでなっているのに、それをとぼけるのは無理
2025/04/29
186ページ
薄雲読了。藤壺の宮崩御。それでも養女に手を出そうとするか
2025/04/26
145ページ
松風読了。絶えぬ心のほどは知りきやとか言いながら娘を奪うことを考えるとは…
2025/04/24
115ページ
絵合読了。頭中将との争い?
2025/04/21
90ページ
関屋読了。空蟬も結構頑固
2025/04/20
82ページ
蓬生読了。忘れていたとは言え末摘花の面倒をちゃんと見るのは好ましい
2025/04/19
51ページ
澪標読了。明石の上の、数ならでの歌が悲しい
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