
シークレット・レース (小学館文庫)
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2014年4月26日に更新
📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
レビュー:
ツールドフランス7冠の大英雄ランス・アームストロングをアシストしていた元チームメートのハミルトン・タイラーによる告白本である。自転車業界トップ選手の間に蔓延していたドーピング。これをチームぐるみで奨励・命令していた監督・チームドクター。かかる闇を知ってて知らぬふりをしていた業界団体・スポンサー。闇医師らのスパイ小説もかくやと思わせる暗躍。そして何よりも、英雄ランスの自分には向かう者は消していく桁はずれの欲望の大きさと権力の恐ろしさ。
近藤文恵の「サクリファイス」等でドーピングで自殺した選手等が出てくるが、「事実は小説より奇なり」×10倍であることがわかるし、実情は想像の遙か上をいっており、頁をめくる手がとまらない。
ランスの勇姿ををリアルタイムで見ていた者にとって、「ただマイヨジョーヌのためでなく」を読んでいた者にとっては、衝撃の一冊であろう。もちろん、自分のような全くの自転車競技素人にとっても、大きな渦に否が応でもなく巻き込まれた一選手の率直な真情を記した青春期・告白録として、十二分に面白くそして重い一冊である。
近藤文恵の「サクリファイス」等でドーピングで自殺した選手等が出てくるが、「事実は小説より奇なり」×10倍であることがわかるし、実情は想像の遙か上をいっており、頁をめくる手がとまらない。
ランスの勇姿ををリアルタイムで見ていた者にとって、「ただマイヨジョーヌのためでなく」を読んでいた者にとっては、衝撃の一冊であろう。もちろん、自分のような全くの自転車競技素人にとっても、大きな渦に否が応でもなく巻き込まれた一選手の率直な真情を記した青春期・告白録として、十二分に面白くそして重い一冊である。
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