
一人の男が飛行機から飛び降りる (新潮文庫)
この本の所有者
書籍情報
- 著者:
- バリー ユアグロー
- ページ数:
-
400ページ
- 参照数:
- 2,012回
- 登録日:
- 2008/09/08
- 更新日:
- 2008/11/29
- 所有者:
-
taka_akiさん
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📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)
うーーーん、どう表現すればいいのか?エログロナンセンス?
キーワードで言うと、セックス、不条理、親父、お袋、かなー。明らかに大人向けですわね。
でも、半分詩集のような感じもあったり。引っかかった作品は、
・水から出て
・ホンキー・トンク
・戯れ
・海賊
・肘掛け椅子
・キャビンで
・ダンテ
・外光派ーピーター・ルイスに
・宝
・知らない男
・列車で
・芝生
とかかなー。って、タイトルからじゃ全然内容が想像付きませんが。例えば、戯れ(Sport)の冒頭はこんな感じ:
---------------------
私は釣りをしている。赤いカヌーに乗った女の子が通りかかり、そろそろと慎重にパドルを操っていく。彼女が目の前を通り過ぎたところで、私は糸を水から上げ、もう一度力いっぱい投げ入れる。陽光と日陰のなかを毛針がすうっと飛ぶ。と、女の子の頭がぐっとうしろにそり返り、両腕が大きく広がる。パドルが宙に舞い、女の子は水中に転げ落ちる。
こいつは大勝負になるぞ、と私はすぐさま悟る。
---------------------
もう、非日常感ばりばり。そんな作品目白押し。海賊とかも結構小気味良い内容になっています。一方でまったく訳の分からないものもありますが。
ちなみに、実際には二つの作品を一冊にまとめたものです。表題の一人の男が飛行機から飛び降りる(A Man Jumps Out of an Airplane)と父の頭をかぶって(Wearing Dad's Head)の二冊。
不条理さをここまで説得できる内容に昇華させているってのには、素直に脱帽です。
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