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新潮日本古典集成源氏物語4

新潮日本古典集成源氏物語4

この本の所有者

3,421回参照
2025年6月9日に更新

書籍情報

ページ数:
359ページ
参照数:
3,421回
登録日:
2025/05/15
更新日:
2025/06/09
所有者:
Yoo Yooさん

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📝 レビュー (Yooさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
源氏物語の第4巻。初音、胡蝶、螢、常夏、篝火、野分、御幸、藤袴、真木柱、梅枝、藤裏葉が収録されている。源氏は36歳から39歳。中心は玉鬘だ。玉鬘を巡って男たちの心をかき乱す源氏だが、玉鬘の巻で心配したように、やはり玉鬘に言い寄り、添い寝までしてしまうとは、思った通りの展開だ。作者は源氏が最後の一線を超えなかったことを褒めたいらしいのだが…。玉鬘との対比で、同じ内大臣のご落胤の近江の君の不出来さ加減が論われるが、下々の者として育ってしまった近江の君が貴族の生活にそぐわないのはわかるが、彼女が彼女なりに努力している姿を見ると、少々反感を覚える。そうした不遇な近江の君と玉鬘との対比から、内大臣よりも源氏の配慮のありようが、源氏の人気の秘密ということなのだろうか。行幸に乗じて玉鬘に父の内大臣を見せ、親子であることを打ち明け、あぁ良かったと思わせた矢先に、急転直下、玉鬘は髭黒の大将の手に。これって現代なら犯罪だが当時は当然だったのだろう。大風の後のやや無防備な女君を夕霧が巡るという趣向は読者サービスなのだろうか。その夕霧も玉鬘にはあっさり振られ、雲居の雁とやっと結ばれるのだが、真面目に雲居の雁を思い続けたという評判の割には別の女に通っていて、「生真面目な性格」というのがどこまで本当なのか、あやしいところだ。

読書履歴

2025/06/09 359ページ
2025/06/08 308ページ 藤裏葉読了。夕霧は真面目だと言うが、藤典侍に通ってるじゃない
2025/06/07 276ページ 梅枝読了。明石の姫君入内延期。源氏の余裕?
2025/05/31 250ページ 真木柱読了。玉鬘悲し。これって犯罪だよね、今なら
2025/05/25 200ページ 藤袴読了。哀れ夕霧
2025/05/24 180ページ 行幸読了。玉鬘、まずはめでたし
2025/05/22 144ページ 野分読了。台風の後は、どこも無防備
2025/05/19 119ページ 篝火読了。下心はあっても元頭中将よりはマシ?
2025/05/19 111ページ 常夏読了。とりあえずは保たれる平衡と言うところか
2025/05/18 82ページ 蛍読了。面白がっているとしか思えないが

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