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天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー

天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー

山崎 洋子

この本の所有者

1人が登録
285回参照
2008年7月21日に更新

書籍情報

ページ数:
270ページ
参照数:
285回
更新日:
2008/07/21

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📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)

評価:
3/5
レビュー:
『天国と地獄』『ヨコハマメリー』というふたつの映画をきっかけに、横浜の戦後史やその当時の風俗に興味を持って手に取った本。
自分の親よりももっと上の世代の「あのころ話」が読みたくて。
ザ・ゴールデン・カップス、根岸外国人墓地に葬られた混血児、ハマのメリーさんの3つを軸に、横浜の戦後史を描くノンフィクションというふれこみなのだけれど、ノンフィクションというにはあまりにも私情や思い込みが入りすぎていて少し残念・・・。もう少し、取材対象との距離感や客観性を大切にしてほしかったかな。思い入れが先走っててデータの精査も少し甘い感じがしました。
でも、『作者というフィルターを通して読む横浜という町を主人公に据えた物語』として受け止めると、なかなか読み応えもあって面白かったです。
方向性はどうあれ、この年代を生きた人たちはバイタリティにあふれているなぁと思いました。そのギラギラ感がかっこいいというか。無関心・ポーカーフェイスを装ってステージに立っていたゴールデンカップスの面々ですら、それがポーズに見えてしまうほどギラギラしてんなぁとニヤニヤしてしまうような。
基地の町の閉塞感と、そこに溜まって溢れ出した当時の熱気が伝わってきました。
大人になりきれないゴールデンカップスのメンバーの現状を読んでいると、あのころの熱みたいなのを今でもまだ追い求めているのかなぁ。
なんて勝手な想像。今の時代じゃもう味わえないかもしれない何か。
 
ブルースとは、持て余しながらも外へ出たいと願う熱。どん底から這い上がろうとするバイタリティ。かな?と感じました。少なくとも、戦後横浜で生まれたそれは。
 
それにしてもルイズルイス加部カッコヨス!!
この本読み終わってから検索したおしました。
ぞくぞくかぞく気になる・・・。

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