
レビュー

zooko012
2014年4月読了
○十年前に日本語と英語で愛読していたが、今読んでも新鮮で面白いことにビックリ。孤児院から見知らぬ「あしながおじさん」の援助で大学に入学したジュディ。勉学、学友、本、学生生活。。灰色だった生活が突然色鮮やかになり、世界が生き生きと輝き出す瞬間が描かれる。その世界への肯定感にこちらも幸せになる。孤児であることに寂しさ・引け目を感じつつも、ユーモアと快活を信条とし、自分の頭で考えること、自律することにプライドを持ち、「あしながおじさん」の援助を頑固に拒んだりもする。いやぁ、こんなかみごたえのある子だったら、「あしながおじさん」がメロメロになるのもむべなるかな。ジュディの可愛さは年を重ねた今の方がわかる。改めて、良質な少女文学・書簡小説であると思った(原作のイラストもユーモアがあってよい)。この本に導かれて、その後、思春期の自分の愛読書の一つとなった「ジェーンエア」を読んだことを思い出した。
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